

こんにちは。
今回はヴァイオレット・エヴァーガーデンについて紹介&考察していきます。
私個人としてもとても思い入れのある作品なので、原作を含め作品の魅力を知っていただきたいと思い、アニメ版と原作版の比較を行っていきます。
というのも、2020年4月1日、ついに原作最終巻となる「ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター」が発売されたんです。
この最終巻が本当に素晴らしく、私が選ぶ今年のナンバーワン小説に今のところランクインしています。ですが・・・
好きな作品が完結してしまいすごく寂しいので、考察記事でも書くか、ということに。


余談ですが、こちらの本、探すのに本当に苦労しました。どこにも売ってねえ・・・
言い忘れましたが、ネタバレ注意です。
テレビアニメ版と原作小説の違いは?ギルベルトって結局生きてるの?
アニメ版と原作小説の違いについて、ざっくりと述べてしまうと、
- アニメオリジナルキャラクター
- 原作にしか登場しないキャラクター
- 一部アニメ版と異なる演出
- テレビアニメ版ではギルベルトが未帰還兵扱いになっている
あと、原作ではギルベルトは生きてます。
アニメオリジナルキャラクターについて


テレビアニメ版のオリジナルキャラクターとしては、ヴァイオレットの同僚であるエリカ、アイリス、ローランド(ひげのおじさん)、ヴァイオレットのドール育成学校時代の同級生であるルクリア、教師であるローダンセなどがいます。


アニメ版では感動的なエピソードとともに、ヴァイオレットの才能が花開くきっかけをつくった人物でもあるルクリアですが、オリジナルキャラクターなんですね。
私はアニメ版→原作小説という順番で作品に触れましたので、「ルクリアいないんだ。えー。」とか思いながら原作読んでました。
原作にしか登場しないキャラクター
逆に原作にしか登場していないキャラクターもいます。
その一人が、ラックス・シビュラという少女。


原作下巻の{半神と自動手記人形}というエピソードに登場します。
彼女は「教団の家」という新興宗教に半神として祀られ(監禁され)ていたところを、偶然その地へ訪れていたヴァイオレットによって救われます。
それからラックスはヴァイオレットと親友になり、ホッジンズの秘書としてC.H郵便社で働くことになります。
ほかには、原作上巻の{囚人と自動手記人形}というエピソードに登場したエドワードという死刑囚も、アニメには登場していません。
エドワードは先の大戦での戦犯であり、極寒の刑務所に死刑囚として収監されていました。
このキャラクターはなかなかの狂人で、個人的にはとても好きなのですが、精神疾患的な内容を一部含んでいたために、アニメで放送するには少しアレだったのかもしれません。
このエピソードを含め、原作小説では一部生々しい表現がある場合があります。(ヴァイオレットの少女兵時代の話とか)
ここではあまり申し上げにくいので、詳細は是非原作をお買い求めになってお確かめください。
ほかにも、原作オリジナル(アニメ化の可能性もあるかもしれない)の登場人物は多数登場します。
あまりネタバレするのもどうかと思ったので、エピソード名とキャラクター名だけ載せます。
・シラン『{花婿と自動手記人形}ヴァイオレット・エヴァーガーデン 下巻』
・ローズ・ヴァレンタイン『{薔薇と自動手記人形}ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター』
・レティシア・アスター『{夢追い人と自動手記人形}ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター』
最後の{夢追い人と自動手記人形}は一応、原作の最終エピソードとなっています。
一部アニメ版と異なる演出
上でも若干書きましたが、一部の表現が若干生々しいです。
例を挙げると、ギルベルトの兄であるディートフリートは昇進祝いと称して彼にヴァイオレットの身柄をなすりつけようとするんですが、その際、彼女の兵器としての有用性をギルベルトに示すために、拘束した強盗を5人ほど彼女に殺させたのです。
あとは、ヴァイオレットが少女兵の頃、彼女を襲おうとしてきた味方の兵士を何人も殺害してきた、など。
アニメ版だとこの辺のセンシティブな表現が殆どすべてカットされています。さすがに少女が無抵抗の人間を殺すのはアニメでは放送できませんね。
テレビアニメ版ではギルベルトが未帰還兵扱いになっている


原作ではギルベルトは生きています。片方の目と片腕を失いましたが、軍では大佐に昇進しています。また、ヴァイオレットには自分が生存していることを伏せるようにとホッジンズに口添えしています。(ホッジンズブチギレ)
このホッジンズとのやりとりについての描写はアニメ版にはありません。
一方、テレビアニメ版ではギルベルトは未帰還兵という扱いになっています。
また、アニメ版においては彼が未帰還兵というのは身内であるディートフリートにとっても事実として認識されているらしく、{飛行手紙と自動手記人形(アニメ13話)}における彼の反応は原作版とアニメ版とで明らかに異なっています。
原作版→「え?ギルベルトこいつに何も言ってないの?」的な反応をしてしまい、ヴァイオレットがギルベルトの生存を確信することに。(ギルベルト、ディートフリートにブチギレ)
アニメ版のディートフリート→弟が死んでどうしておまえが生きている?的な感情をヴァイオレットにぶつける。彼女のことを憎みながらも、「必死に生きて、生きて、そして死ね」と命令。
この反応を踏まえると、アニメ版のディートフリートはギルベルトの生死について、何も知らないのではないかと考えられます。
また、アニメ12話の列車での戦闘で苦戦していたヴァイオレットをディートフリートが助けるシーンがあります。このシーンは原作では、ギルベルトとヴァイオレットの再会のシーンになるはずでした。
アニメ版ではギルベルトの生死は未だによくわからないままになっています。
劇場版の予告はギルベルトがナレーションをしていたので彼は生きていると思うのですが、どうでしょう。
今回の映画は完全新作ということらしいのでギルベルトは本当に死んでいるかもしれません。
原作の結末に納得してはいますが、個人的に彼(ギルベルト)が死んでいる場合の世界線で生きていくヴァイオレットも若干見てみたいので、劇場版が気になって仕方ありません。
おわりに


今回はヴァイオレット・エヴァーガーデンについて、アニメ版と原作版の比較、考察を行いました。
個人的に、こんなに一つの作品にハマることは滅多になかったので、世間の評価とか気になってなかったんですが、割と賛否両論ある作品だったんですね。
ご都合主義だったり、明らかに泣かせにきてる展開が嫌だと批判する人もいるみたいですね。
世界観、シナリオなど、私の好みドストライクだったので私は気になりませんでしたが。別にいいだろ感動するんだから!!まあいいや。
これ以降何回かに分けて、本作の詳しい考察を行っていきたいと思います。